ディスカッション:グループ 1 (ファシリテーター:牛窪)
まず,自己紹介とどうして今日の講演会に興味を持ったのか,または最近の興味などを話しました。
- 「相互主観交渉」のもう少し具体的な例があればよかった。分かりにくい。
- 例えば,価値観という言葉ではないかな。価値観は人それぞれが違って,自分が大切に思っている興味・行動に影響している。お互いが話し合うことによって理解していくことで,インターアクションを重ねていくことは価値観の交換で,これがつまり相互主観交渉といえるのではないのか。
- 主観的ではない交渉はないのではないのか。
- そういうものは説明をしないとわからないから,ここで交渉というのはお互いにできるだけ理解しようということである。
- レポートは何回かの過程をへて,文章が良くなったときいた
- 持っている価値観があって,説明ができるのを目指すことで,周りもそういうのを持っているのを分かち合えること。
- 自分の価値観というのは,つまり「自分の立場」。自分の力じゃないといけない。説明できる力,自分で把握していくのは大切で大きな力だ。
- 日本語教育には二種類があって「外見」と「中身」です。
- 「外見」というのは発音,待遇表現,文法などで,「中身」というのは,形式はほっておいて,いかにその人がもっているのを,形式はどうでもいい,伝わればいいから表現する。この二つの中で,教師がどちらかを選ぶのかは自由。
- ある程度かたちがないと表現することができないと思う。学校のコンクールなどの場合,参加する学生を呼んで,「ここはこうしたほうがいいと」修正を行っている。
- でも,たまには「ココがいい」「ココが悪い」とおしえることがいいのかどうかわからなくなるときもたしかにある。
- 日本語学校でやる修正は余りにも「日本人らしく」なる。
- 絶対,このレベルではできない表現の場合は,日本人過ぎるからやめることもある。
- 形式を第一で考えている人はこの総合授業は意味がない。
- 内容的にしてみれば。教師としての自分が一人の教師として持っている理念がないといけないと思う。
- 私も最近には余り形式にこだわらなくてもいいと思うようになった。形式ばかりだと本当に言いたいのが制約されるから。
- 作文というイメージに学生はどうして嫌がるのかな。
- やっぱり書いてまとめて表現するのは,自分が考えをまとめる作業をしないと書くことはできない。だから「自分の考え」をまとめる,作文は大事である。
- 中国人の学生は中国語で書くのも嫌い,第二言語である日本語で書くのも嫌いという。そうなると,先生も辛くなって。学校の中で書かなくてもいいといって,評価を出さなければいいのか,むりやり書かせるのがいいのか,教師としてのジレンマにおちいる。
- 箇条書きでも一応書いてごらん,と言っても「何を書くんですか」,そこで,原稿用紙一枚出されたら生徒は固まってしまう。
- 徐々に表現化していくんです。方法としては結構いいと思う。
- 文章表現は「構成のモデル」があって,習得するのが目的になる。
- なかみはどうでもいいになる。そこになんの意味があるのか,それよりも内容を重視したい。
- 作文を書くというのは,考えをそこで一回とめること。
- いや,これじゃないな…,と思いながら考えが深まっていくこと。
- セルフ・インターアクションですね。
- 日本語教育の中でやるのはなぜかな。国語教育でも作文授業はありますよ。
- 書くことによって見えてくるものはたくさんある。
- 文字として箇条書きでも書いて,頭のなかの整理としてもいいと思う。それを整理する機会はあまりないから。自分の言葉で表現するためには書くのが必要である。
- なんか効果的だけど効率的には大変そう。
- コミュニケ-ションは効率的ではない。よく分からないけど,なにか聞かないと,よくわからないし。書くのも,話じゃないですか。箇条書きでも一応書かせたほうがいいと思う。
- どこまで直すかが問題
- 内容重視といっても,内容がいいから直さなかったら学習者は直してほしがるし,あまりなおしてしまうと教師はどこまですればよいのかになってしまう。
- 理想は,最初から「このクラスの目的はこうこうだ。」といったほうがいい。現実としては初級の学生もいるし,無理かもしれないけどやってみようと。レベルといっても日本語能力試験によってこの人は初級・中級・高級というきまりは表現力とは関係がないから。
- 作文というのは
- 自分の考えを表現することだ。意欲がある学生もいればなかなか書けない学生もいる。最初からではなく,何でもいいから話し合って箇条書きでも書かせてもいいともう。
- 自分の言いたいことを確認することで,それを文章化して自分と自分の文としてのセルフ・インターアクションを行うことである。
記録:鄭京姫
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