特集:科研費プロジェクト
日本語教育における対話型実践の歴史的・社会的文脈―直接法開発からCEFR受容へ
ことばの教育の枠組みが,かつてないほどダイナミックに変容しつつある近年,共生社会として外国人労働者及びその家族を受け入れるためには,従来の「教室型」ではなく「対話型」が有効だとして対話型実践が注目されています。
言語教育における「対話」の概念は,歴史的には19世紀半ばのいわゆる「直接法」の開始に由来し,その流れは2001年公開出版の「ヨーロッパ言語共通参照枠:CEFR」にも確実につながっていますが,そうした事実について,日本語教育界ではあまり知られていません。
本研究では,こうした「対話型実践」について,
- 歴史的観点からの文献調査を行い,理論的に裏付ける
- 各所へのインタビュー調査お行い,社会的課題を明確にする
この2点の調査研究によって,その新しい「対話」の理念に基づいた具体的な日本語教育のあり方を考え,「対話型実践」の理念・実施・評価をまとめ,普及することを目的としています。
※このコーナーはJSPS科研費(JP25K04222)の助成によるものです。
研究チーム
- 研究代表者
- 細川 英雄(言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア主宰,早稲田大学名誉教授)
- 研究分担者
- 三代 純平(武蔵野美術大学)
- 市嶋 典子(金沢大学)
- 工藤 理恵(フェリス女学院大学)
- 古屋 憲章(帝京大学)
先行研究
共生社会における対話についての発表
- 2020年11月28日
- パネルセッション「共生社会のための日本語教育」日本語教育学会秋季大会
- 稲垣みどり,金泰明,細川英雄,杉本篤史
- 発表要旨:PDF
- 2021年1~2月
- 特別企画「共生社会のための日本語教育―2020年日本語教育学会秋季大会パネル発表①議論の続き」言語文化教育研究学会
- 稲垣みどり,金泰明,細川英雄,杉本篤史
- チラシ:PDF