2002/12/20

[RLC021220]ルビュ言語文化 第44号:読者数800突破御礼

[2002-12-20] Revue Langue et Culture N.044
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[ 週刊 ] ル ビ ュ 言 語 文 化 (RLC) ── 第44号 ──

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■ 44号 もくじ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
◇研究室より:「日本語指導」とは何か
◇おしらせ:大学院日本語教育研究科博士後期課程入試説明会,ほか
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■ 研究室より ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「日本語指導」とは何か
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全国的に今,日本語指導を必要とする児童生徒が増加している。学校教育に
おける「日本語指導」とは何だろうか。語彙が足りない,文章が書けない,
ということなら,日本語を母語とする子どもたちにも同じことが言えるだろ
う。

たとえば,「国語」という教科の場合,従来のように,テキストを読むこと
が絶対ならば,そのテキストの記述を理解することからはじめなければなら
ない。
しかし,現在の教科のありようを固定化させ,子どもたちを限りなくそこへ
到達させようとすることが「日本語指導」なのだろうか。
もし自分の「考えていること」を話すのだったら,必ずしも多くの語彙は要
らない。むしろ,思考としての「考えていること」と表現としてのことばを
結ぶ道筋を自分でつくることができるかどうかにかかっている。

ふり返って,日本語を母語とする子どもたちは,この道筋を身につけている
だろうか。語彙が足りない,文章が書けないというのは,出来上がったこと
ばを表面的に分析した結果に過ぎない。大切なことは,思考と表現を結ぶ道
筋を学習者本人が自分で捉えられるかどうかということだろう。

そう考えると,「日本語指導」の意味が実にあいまいになってくる。思考と
表現の道筋をつける「日本語」と,既成テキストの価値を与える「国語」を,
もし子どもたちに選択に任せたとしたら,圧倒的な人気でむかえられるのは
どちらだろうか。

○12月24日から31日までタイ・バンコクに海外出張です。26日には国際交流
基金日本語センターで「日本語教育と日本事情−国内と海外」という話題で
当地の日本語の先生方と懇談する予定です。

メルマガも大学休暇中はお休み。次回は,新年1月10日(金)です。
皆さん,よいお年を。                     (ほ)
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■ 私から一言 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
今週はお休みです。投稿をお待ちしてます。
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■ 投稿お願い ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメルマガの読者の方々から広くご意見を募集しています。日本語教育に
かかわることなら何でも結構。ご意見・ご感想は,掲示板までお願いします。
掲示板URL:http://bbs5.otd.co.jp/hosokawa/bbs_plain
また,「私から一言」欄に投稿希望のかたは,その旨を明記して,細川英雄
hosokawa@waseda.jp
までメールで原稿をお送りください。
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■ おしらせ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
━【明日です!説明会】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆早稲田大学大学院日本語教育研究科
◆博士後期課程入試説明会
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早稲田大学大学院日本語教育研究科では,2003年度4月開設(予定)の
博士後期課程を対象とした入試説明会を開催します。
○日時:12月21日(土)15時〜16時
○場所:早稲田大学西早稲田キャンパス 22号館502教室
○お問い合わせ:早稲田大学大学院日本語教育研究科事務所
        TEL: 03-3204-9242 FAX: 03-3203-7672


━【研究会いろいろ予定】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「ひととことば」研究会       2003年1月28日(火)16:00-18:00
◆「国語と日本語の連携を考える会」第11回研究会
                   2003年2月1日(土)15:00-18:00
◆「21世紀の日本事情」研究会     2003年2月7日(金)16:00-18:00
くわしくは,言語文化教育研究室ホームページにて。
  URL : http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/


━【出版物から】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆縫部義憲 編著『多文化共生時代の日本語教育−日本語の効果的な教え方・
 学び方』瀝々社(1800円+税)2002年11月刊
   −国際交流と日本語教育の過去・現在・未来 (縫部義憲)
   −総合的な言語活動とその学習 (細川英雄),ほか
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◆講座日本語教育 第38分冊 2002年11月刊
   −鳥を野に放つ−言語学習環境論とは何か−2002年3月ドイツ語圏日本
    語教育研究会ベルリンシンポジウムから(細川英雄),ほか
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◆小池清治・小林賢次・山口佳也・細川英雄 編
 『日本語表現文型事典』朝倉書店 2002年10月刊




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 誌 名:ルビュ「言語文化」44号
 発行日:2002年12月20日(毎週金曜日発行)
 発行所:言語文化教育研究室
     〒169-8050 新宿区西早稲田1-7-14
     早稲田大学大学院日本語教育研究科内
 編集,発行責任者:細川英雄
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 配信システム:まぐまぐ
     http://http://www.mag2.com/
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