2002/06/07

[RLC020607]ルビュ言語文化 第23号

[2002-06-07] Revue Langue et Culture N.023
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[ 週刊 ] ル ビ ュ 言 語 文 化 (RLC) ── 第23号 ──

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■ 第23号もくじ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 研究室より:コミュニケーションとは...
◇ おしらせ:講義資料公開・日本語教育学公開講座受講者募集,他



■ 研究室より ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コミュニケーションとは“他者との関係世界”構築へ向けての協働的作業だ。

そのためには,少々つらいことも痛いこともある。
「円滑なコミュニケーション」という発想は,社会という枠組みを,ゆるぎ
ない固いものとして捉えたときに起こる幻想だが,私たちの世界はそんなユー
トピアではない。

そして,この“関係世界”では,おしゃべりは厳禁。おしゃべりは,人間関
係の表層を漂うばかりで,他者と響きあうことがない。話題は次々と変わり,
テーマは深まらない。

この現象は知識的な情報を求める似非学問にも適用できる。情報ばかりを積
み上げていつのまにか勉強をした気になっていると,おしゃべりをしている
うちに誰もいなくなってしまうのと同じ深い暗闇の中にに放り込まれる。し
かし,本人は気づかない。

暗闇の中では一人で這いずり回って出口を見つけ出すほかはない。


「書くこと」についてHP掲示板で熱い議論が続いている。「言いたいこと」
を発信し,その返信を待って,また発信する。こうした往還関係の連続こそ,
ひと・ことば・コミュニケーションのあるべき姿だろう。


さらなる議論の盛り上がりを期待しています。          (ほ)

+-【!ご意見ください!】-------------------------------------------+
このメルマガでは,読者の方々の,いろいろな意見を紹介しつつ,日本語教
育の問題をみんなで考えていく「場」としたいと考えています。どうぞHPの
掲示板にお便りをください。皆さんからの投稿を待っています。
● 言語文化研究室掲示板:http://bbs5.otd.co.jp/hosokawa/bbs_plain ●
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■ おしらせ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
=【資料公開】=======================================================
□ 講義用スライド:大学院開設科目「言語文化研究」(担当:細川英雄)
□ http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/gbk.htm
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・早稲田大学大学院日本語教育研究科の開設科目「言語文化研究」(担当:
 細川英雄)で用いた講義用スライドをすべて公開しています。
・パワーポイント(またはPDF)形式でご覧いただけます。
・講義内容:ことばと文化の諸相を言語習得との関係で捉え,コミュニケー
 ションと文化との関係,「文化」の定義,日本語教育における文化の扱い,
 言語と文化を統合した新しい言語教育のあり方とその環境作り等を中心に,
 日本語教育が果たすべき役割について考える。 
・http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/gbk.htm からご覧ください。



=【受講者募集】=====================================================
□ 早稲田大学日本語教育学公開講座「21世紀の日本語教育学へ」
□ 2002年度後期(9月28日〜12月21日)受講者募集
====================================================================
近年のあわただしい国際化の動きの中で,外国人のための日本語教育も大き
く確実に変容しつつあります。この講座では,その現状と歴史を踏まえつつ,
社会・文化とのかかわりや新しいマルチメディアの教育も視野に入れて,21
世紀の日本語教育への展望を早稲田から提案します。
これから日本語教育を学んでみようという方々を対象に,外国語としての日
本語を中心に,広くことばと教育の問題を考えてみたいと思います。日本語
学・日本語教育学の基礎を習得しようと考えられている方にとっては,早稲
田大学日本語研究教育センターのスタッフによる「日本語教育学公開講座」
は,最適の講座といえます。
・受講対象:日本語学・日本語教育学に関心があり,主にこれから学習を始
      めようとしている方
・後期講義内容:音声・音韻(戸田貴子),文字・表記(鈴木義昭),
        文型・文法(北條淳子),文章・談話(佐久間まゆみ),
        語彙(小宮千鶴子),待遇表現(蒲谷 宏)
・日程:9月28日〜12月21日の土曜日(祝日休講)
・講義時間:10:00〜11:00, 11:15〜12:15
・申込方法:e-mailまたは葉書にて,お送り先のご住所およびお名前ととも
      に「2002年度日本語教育学公開講座案内希望」と明記の上,日
      本語研究教育センターまでお申込みください。パンフレット・
      申込書を無料でお送りいたします。 
・申込期間:6月24日(月)〜7月26日(金)
・受講料(教材費含):45,000円(ただし早稲田大学在籍者は,15,000円)
・お問い合わせ,お申込先:早稲田大学日本語研究教育センター
             〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-7-14
             e-mail: cjl@list.waseda.ac.jp



=【お願い】=========================================================
□ インドネシアに本を贈る運動にご協力ください☆
====================================================================
インドネシアで日本語を勉強している大学生が,日本の本を集めて図書館を
作る活動を始めました!! あなたの要らなくなった本がインドネシアの図
書館に並びます! あなたも身近な所から国際協力を始めてみませんか?

〜募集している本〜
1.日本について書かれた本や雑誌など (英語歓迎)
2.簡単な字が書かれた子ども用の絵本
3.簡単な字で書かれたマンガ (例:クレヨンしんちゃん,ドラえもん)
4.日本の伝統的な文化について書かれた本や雑誌 (英語歓迎)

あなたのご協力をお待ちしております。まずは下記までご連絡ください。

大阪大学人間科学研究科ボランティア人間科学講座国際協力論 修士1年
細川もなみ monamih@nifty.com



=【好評発売中!】===================================================
□ことばと文化を結ぶ日本語教育(日本語教師のための知識本シリーズ2)
□細川英雄 編(凡人社,2,400円+税)
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日本語教育における「文化」とは何か。ことばと文化の関係に着目した実践
を手がかりに,コミュニケーションとしての第二言語習得の位置づけを捉え
なおす14章。
くわしい内容を,http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/musubu.htm
でご覧いただけます。             お求めは,全国書店で。
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【満員御礼】『ことばと文化を結ぶ日本語教育』交流シンポジウム
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6月9日(日)開催の,執筆者をパネリストとした交流シンポジウムは,おかげ
さまで定員に達しましたので,申し込みを締め切らせていただきました。あ
りがとうございました。



=【開催】===========================================================
□ 国語と日本語の連携を考える会 第10回研究会
□「日本人・留学生・年少者を結ぶ視点」
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・ 於 :2002年7月27日(土) 15:00〜18:00 早稲田大学 22号館
・話題1)多文化共生をめざす「地球子供教室」の日本語学習とカリキュラ
     ム構成         宇土泰寛(東京都港区立三光小学校)
・話題2)大学での「書く」授業を通じてどんな「視点」が引き出せるか
                      大島弥生(東京水産大学)
・くわしい内容について,http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/ で
 ご覧になれます。



+【発売中】────────────────────────+
          ◆ 細川 英雄著 ◆
◆『日本語教育は何をめざすか―言語文化活動の理論と実践』◆
    ◆明石書店 2002年1月31日刊行 6,500円◆
   ことばと文化を結ぶ,画期的な日本語教育原論。
 ◇ http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/naniwo.htm ◇
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ルビュ言語文化(RLC)では,日本語教育関係のメルマガやホームペー
ジとのリンクを積極的に推進しています。
このメルマガとの連携に興味のある方,お便りください。
      発行責任者:細川英雄 hosokawa@mn.waseda.ac.jp
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 誌 名:ルビュ「言語文化」23号
 発行日:2002年6月7日(毎週金曜日発行)
 発行所:言語文化研究室
     〒169-8050 新宿区西早稲田1-7-14
     早稲田大学大学院日本語教育研究科
 編集・発行責任者:細川英雄
     http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/
 配信システム:まぐまぐ
     http://http://www.mag2.com/
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 登録,解除の手続きは,
     http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/mmaga.htm
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