2001/11/22

[RLC:011115] ルビュ言語文化 第2号 登録数300突破!!

[2001-11-22] Revue Langue et Culture
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[ 週刊 ] ル ビ ュ 言 語 文 化 (RLC) ── 第2号 ──

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■ 第2号もくじ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇研究室より‥日本語教育とは何か(1)
◇おたより紹介‥メールマガジン楽しみです
◇院生からひとこと‥メールマガジン発行に寄せて 水戸淳子
◇特集:志村第四中学校より学生来訪‥「総合」クラスを見学して
◇おしらせ‥日本語教育学公開講座のご案内,国語と日本語の連携を考え
 る会
◇メールソフトの設定について‥表示がガタガタの場合
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■ 研究室より ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□日本語教育とは何か(1)
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 「日本語教育とは何か」と改めて問われると,どんなベテラン教師でも,
ちょっと戸惑うに違いない。いや,ベテラン教師ほど,戸惑うかもしれない。

 日本語を教えるということは,日本語を知らない外国人に日本語の発音の
仕方や文字の書き方を教えることだけではないことは今やだれでも知ってい
る。言い換えれば,日本語を教えるということは,日本語を使ってコミュニ
ケーションができるようにすることだというような認識はいまどきの日本語
教師ならだれでも持っているし,それを否定する人はどこにもいないだろう。

 そうすると,ただ外国人とおしゃべりをするだけではコミュニケーション
の力はつかないから,それをどうやって身につけさせるかという方法を学ば
なければならない。でも,日本語がわからない外国人にどうやってそのこと
を伝えるの?こういう堂々巡りに陥ることになり,結局,「日本語教授法」
なるものを学んで,体系的にしっかり教えなくっちゃ,ということになる。

 ところが,この場合にまたよく陥るケースがある。たとえば,次のような
場合だ。

 日本語を教えるとは,日本語によってコミュニケーションができる力をつ
けることだ。そのためには,まず語彙と文型が重要である。とくに文型は,
語彙を理解したり表現したりするための骨組みのようなものだから,この文
型をしっかり導入してから,同時に語彙を少しずつ増やしていく,こういう
ことが必要だ。しかも,もっと大事なことは,その文型や語彙を使う場面の
存在で,そのためには,適切な場面をタスクやロールプレイによって設定し,
そこで,学習すべき文型や語彙を入れていくのが望ましい。日本語教師の仕
事は,この場面を設定し,学習者一人一人がその場面で適切な表現ができる
ように指導していくことなのだ。

 こういう理想的(?)な説明がいたるところでなされる。上記の説明を聞
いて,なるほど,とうなずく日本語の先生も多いことだろう。しかし,こう
いうことをやっている限り,日本語教師の未来は真っ暗闇だと僕は考える。

では,どうしたらいいか?次号をお楽しみに。          (ほ)
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◆ 早稲田大学大学院日本語教育研究科言語文化研究室 ◆
  □□ http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/
  □□ 今,早稲田の日本語教育がおもしろい。
  □□ ニュースでホットな日本語教育研究科へようこそ。
+─────────────────────────────+

■ おたより紹介 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□メールマガジン楽しみです
□新しい生き方を考える日本語教師さまより
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 言語文化研究室御中

 ホームページでメールマガジン発行のお知らせを見ました。

 それから,「日本語教師は職業ではない,生き方だ」という,衝撃的な提
言は,私のような一日本語教師の心にも響くものがありました。

 日本語学校のような上意下達の社会では,いつも限られたことしかできな
いと不満をもってクラスに入っていましたが,自分で考えればできるんだ,
という勇気を与えられたような気がして,とてもうれしいです。

 メールマガジンからは,新しい大学院の雰囲気も伝わってきて,もう一度
勉強しなおしてみようかと考えているものにとっては頼もしい限りですし,
ワンランクアップをめざす日本語教師にはきっと貴重な情報源になると思い
ます。もし可能ならば,読者からの声も反映していただけるような通信にし
ていただければ幸いです。

 皆様のご活躍をお祈りいたします。

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□メールありがとうございます
□研究室主敬白
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新しい生き方を考える日本語教師さま

 お便りありがとうございます。
 11月15日創刊のメールマガジン「ルビュ言語文化」では,従来の日本語教
育を超えた,新しいコンセプトを盛り沢山にお伝えしようと考えています。

大学院生からの一言というコーナーもありますから,これから大学院進学を
志す方々には,絶好の情報源になると思います。ただし,これはあくまでも
〈情報〉ですから,その〈情報〉をどのように活用されるかは,読者一人一
人の意識にかかっているといえますね。

 ご提案の,読者の方々からの声も積極的に取りいれる予定です。この掲示
板へ,どしどしご投稿いただければ,それをマガジンにとり込んで,会員に
流すという循環システムを作りたいと考えています。

 その他,こんなことはどうだ,あんなことはどうか,という提案,提言も
お待ちしています。もちろん,ご意見,ご質問も大歓迎です。ただし,答え
られることと答えられないこと,また,答えたくないことなどもあります。

 現在すでに300近い予約を受けています。メールマガジン「ルビュ言語文
化」を暖かくご支援いただければ幸いです。
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■ 院生からひとこと ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□より逞しく,鮮やかに ― メールマガジン発行に寄せて
□日本語教育研究科 M1年(01春期生) 水戸淳子
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この研究室に面白さを感じる人はどんな人か考えてみました。多分真っ当に
考えれば,「「ことば」と「人」の関係についてじっくり考えたい人・・・」
といったような答えに落ち着くのかもしれませんが,以下の項目に一つでも
当てはまるならば,私の独断と偏見によりますが,その人は,この研究室を
十分楽しめるんじゃないかと思います。

   ・こう見えて自分は実は結構「熱い」と思っている人。
   ・お仕着せの言葉にもうウンザリしている人。
   ・語り出したらとまらない人。
   ・知的冒険心がウズウズしている人。
   ・何を隠そう,私の憧れは知的なタフガイ,タフレディである人。

 メールマガジンによって,似た志と性格(!?)を持つ人の間を行き交う
ことばが,より逞しく,鮮やかに,豊かに人の心に届いていきますように!


■ 志村第四中学校より学生来訪 ─「総合」クラス見学 ■━━━━━━
担当の長谷川隆先生と男子生徒2名が“職場体験”を目的に当研究室を訪れ,
11月9日(金)9:00〜16:00を大学院生とともに過ごしました。
以下は,「総合」クラス見学記です。次号は女子生徒3人分を載せます。

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□外国人との交流
□今野慎一
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今回,僕は外国人の人と話せた事がすごく思い出に残りました。

ここに来る前日,僕は色々な事を考えました。外国人と話すということは,
英語がはなせなければなりません。外国人に話し掛けられたら,どう反応
していいかわからないので,すごく不安でした。

当日,行ってみて最初に思った事は,外国人らしき人が見当たらないと思
いました。僕の中での外国人は鼻が高く,日本語が下手だという印象が強
かったのです。しかし実際は,みんな日本人と顔が似ていて,すごく日本
語がうまかったです。

授業中に感じた事は,僕の知らない漢字でも読んでいておどろきました。

外国人の皆さんは「00と私」という課題で自分の思ったことを考えて文
章にしていました。
そのことについて他の人が質問をしていました。「あなたはそう思うけど
私はこう思う」とはっきり言えることはすばらしいと思いました。

授業中に僕は全く質問ができませんでしたが,最後に今日の感想というこ
とで話せたのがすごくうれしかったです。

ここに来る前思ったことと,実際にやってみて思った事は全く違っていま
した。今回僕は外国人の人に教えてもらった事があります。それは自分の
感想をはっきり言うという事です。

今日はすごくいい経験をしてよかったです。

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□今日の体験
□山田浩平
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僕は,早稲田大学院日本語研究科の細川先生と約30名の学院生の留学生
と一緒に「○○と私」という題名の留学生が書いた作品について話し合い
をしました。

今日の朝初めて留学生と会ったとき,僕は,日本人に似ているなと思いま
した。また日本語がとてもうまいなと思いました。また,留学生は,今何
年?この一言で緊張していた体がとてもほぐれました。

留学生はなぜ日本語を勉強しているのだろう?とおもいました。それは,
日本に興味を持って来たんだろうと思いました。

また,細川先生は,すごいなと思いました。それは,留学生に,物事を教
えるとするとしたら,日本人が教えてくれるから間違いがないと思い,疑
問をいだかないから「うそ」を教えてしまったらたいへん。そのため,教
師という仕事は,たいへんだろうなと思いました。

僕は,今日の体験で,外国の文化が知れた気がします。また,外国の人と
の交流に役に立つと思いました。

今日一日良い体験ができありがとうございました。
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■ おしらせ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□第9回 国語と日本語の連携を考える会
 http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/semi.htm
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来聴自由! 事前申し込み等不要です。
みなさまふるってご参加ください。

●テーマ:自立を育てる言語教育
●期 日:2002年1月26日
●会 場:早稲田大学22号館(黄色いビル)
●話題1:Critical Thinkingからパラグラフ・ライティングへ
     加納なおみ(東京水産大学)
●話題2:自立を支援する ―ジェンダー・センシティヴの総合的教育実践
     を手がかりに
     飯田睦美(山梨県増穂南小学校)

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□ 2002年度 日本語教育学公開講座開講のご案内
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早稲田大学日本語研究教育センターでは,これから日本語教育を学んでみよ
うという方々を対象にした,日本語教育の基礎・概論を包括的に学習する公
開講座を開講します。

●期 間:2002年4月〜6月,9月〜12月
●時 間:毎週土曜日 10:00〜12:15
●定 員:約100名(先着順)
●受講料:年額 80,000円(早稲田大学在籍者 20,000円)
     半期 45,000円
●受付期間:2002年2月1日〜3月22日(当日消印有効)

詳しくは,Web Pageにて(近日オープン)。


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□メールソフトの設定について ─ 表示がガタガタの場合
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メールマガジンの体裁がガタガタに表示されて読みにくい場合は,以下の設
定によって,読みやすくなります。

多くのメールマガジンは,等幅フォントでの表示を前提として書かれていま
すので,表示フォントを等幅フォントに設定します。

Windowsに最初からついているメールソフト「Outlook Express」の場合,以
下のようにします。
	:ツールバーの「ツール(T)」→「オプション(O)」を選択
	:上部の「読み取り」タブを選択(クリック)
	:「フォント(F)」ボタンを押し
	:「プロポーショナル フォント(P)」の欄を「MS ゴシック」などの
	 等幅フォントに変えて
	:「OK」ボタンを押し
	:さらに「OK」ボタンを押して
	:Outlook Expressをいったん閉じて
	:再びOutlook Expressを開く。
他のメールソフトでも,同様の手順で,表示フォントを等幅にすることがで
きます。
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◆ 早稲田大学日本語教育研究科 ◆
  今,もっともホットな大学院,入学願書配布中
◇ http://www.waseda.ac.jp/gsjal/ ◇
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 発行日:2001年11月22日(毎週木曜日発行)
 発行者:言語文化研究室
     〒169-8050 新宿区西早稲田1-7-14
     早稲田大学日本語教育研究科
 編集責任者:細川英雄
     http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/
 配信システム:まぐまぐ
     http://http://www.mag2.com/
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 登録,解除の手続きは,
     http://faculty.web.waseda.ac.jp/hosokawa/mmaga.htm
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(c) 2001 Hosokawa, H. Lab. 無断転載を禁じます。

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